太陽光発電事業は不動産や株などに比べて長期に渡って安定して収入を得ることができる投資先として人気です。しかし売電価格の下落といった事情もあり、最近は太陽光発電事業を始めるにあたって太陽光発電所を新規建設するのではなく中古の太陽光発電所を購入する人が増えており、中古市場が拡大しています。中古太陽光発電所は、購入してすぐに稼働することができる、高い価格で売電することができるといったメリットがある反面、税制上の優遇措置を受けることができず節税対策にならないといったデメリットがあります。また中古太陽光発電所はすでに建設されて月日が経過していることから、設備の劣化によるトラブルはよく聞かれます。そのようなトラブルにあうことのない優良な中古太陽光発電所を購入するには、チェックすべき点がいくつかあります。
ひとつは設備の状態です。定期的な点検やメンテナンスが行われていたか、太陽光パネルやパワーコンディショナの状態などを確認しましょう。あわせて発電量のチェックも必要です。正しく点検・メンテナンスが行われていれば発電量も維持されているでしょう。そのため発電量も確認しましょう。高い価格で売電することができても、故障が発生すれば修理に大きな費用がかかってしまい収益が思ったようにあがらない場合もあります。そのため中古太陽光発電所への投資では少なくても買取保証期間中は大きなトラブルなく十分発電ができるかを見極めて投資することが大事です。点検やメンテナンスの状況を書類で確認するだけでは実際の状況と異なる場合があるため、できれば実際に発電所に足を運んで確認した方がよいでしょう。
土地の状態の確認も重要です。中古の太陽光発電所に土地の所有権が含まれていない場合、土地の所有者の変更によって太陽光発電所の運営が難しくなる場合があります。土地については詳細な状況を確認しておきましょう。
FIT法の買取保証期間が何年残っているかについても重要ですが、買取保証期間満了後の発電所の運営についても考えておく必要があります。地域によっては買取保証期間満了後の電力の買取を電力会社が停止しているところがあります。買取保証期間満了後も売電ができるかどうか、長く発電所で売電を行いたい場合は買取保証期間満了後のことも確認しておきましょう。 中古太陽光発電所の場合、設備のメーカー保証の対応などで売主に連絡等をする場合もあります。そのため、取引完了後も対応してくれる売主かどうかも重要な点になります。
